小茂根福祉園

小茂根福祉園

「お」ダンス とは・・・

“言葉も交わさず、黙々と向き合う二人のダンサー。ほとんど動いていないように見える。一瞬、どちらかの手先がかすかに震えた、次の瞬間。その周りで「おおぉー!」と声を上げる人たち。声が上がると、ダンサーの体勢にも熱が入る。さらに「おお!」とどよめく……”
「お」ダンスは、言語を用いずに身体や表情を介したコミュニケーションを通して、人と人の新しい出会い方や身体のもつもう一つの「ことば」を探求する活動です。

「お」ダンス プロジェクト とは・・・

TURN LAND の取り組みの一つとして、アーティストの大西健太郎と宮田篤、板橋区立小茂根福祉園の利用者、職員とが協働し、開発する活動です。プロジェクトは、“「お」ダンスの実践”と、実践を通して発見した気づきを言葉や絵に描き出す“きらりグッと”の2本の軸によって行っています。「お」ダンスの実践では、普段の支援グループを横断し、利用者さんも職員も所属に関わらず混ざり合い、さらに園外から一般の参加者を迎え、一日の参加メンバーを構成します。実践中に参加者それぞれの視点から「心が動かされた瞬間」を切り取った断片を「きらりグッと」と呼び、活動ごとに交換、記録を行います。「お」ダンスの実践と「きらりグッと」の相互作用によって、活動の魅力を普遍的に語り、発信することばが新たに芽生えることを目指して取り組んでいます。

「お」ダンスを踊る・・・

3つの役が双方から出会い合おうとする呼吸、その場に起こる偶然に即興的に呼応する動き、それら全ての要素が交互に折り重なることで『「お」ダンス』の姿があらわれます。

① 二人のダンサーが向かい合い「手の会話」をおこなう。(言葉は使わない)
② ダンサーの様子を“「 お」ダンサー”が周りから見つめる。おどりの動きや表情を見つけ「お」のかけ声にしてダンサーたちへ投げかける。
③ ダンサー・「お」ダンサーのかけ合いを通して体験した心に残る一瞬、飲み込みきれないざわめき=「きらりグッと」を絵や言葉で切り取り、語らう。

※絵や言葉で「お」ダンスの風景を語ることで、イメージを循環させ、ダンサーたちの身体をしなやかな状態を保つ。

アーティスト

大西健太郎

大西健太郎(おおにし けんたろう)

ダンサー、パフォーマー。
2016 年度からTURN にアーティストとして参加し、板橋区立小茂根福祉園との交流を重ねている。 2017 年度から「『お』ダンス」プロジェクトを展開中。
http://kentaronishi.wordpress.com

宮田篤

宮田篤(みやた あつし)

美術家。
2017 年度からTURN にアーティストとして参加。大西とともに板橋区立小茂根福祉園へ通う。「『お』ダン ス」プロジェクトでは、利用者さんや職員さんの「きらりグッと」をイラストで記録している。
http://divnote.strikingly.com

「お」ダンスの詳しい活動内容はこちら

日々の「お」ダンスの活動内容は小茂根福祉園のブログをご覧ください。

TURN について

このプロジェクトは、東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、特定非営利活動法人Art’s Embrace、国立大学法人東京藝術大学が主催するアートプロジェクト「TURN」の一事業「TURN LAND」として実施しています。

TURN とは、障害の有無、世代、性、国籍、住環境などの背景や習慣の違いを超えた多様な人々の出会いによる相互作用を、表現として生み出すアートプロジェクトの総称です。2015 年、東京2020 オリンピック・パラリンピックの文化プログラムを先導する東京都のリーディングプロジェクトの一つとして始動した後、2017 年度より、東京2020 公認文化オリンピアードとして実施し ています。

板橋区立小茂根福祉園は、TURN 初年度の2015 年度よりTURN 交流プログラムに参加。アーティストの大西健太郎が小茂根福祉園の利用者さんや職員さんと交流を重ねてきました。2017 年度からはアーティストの宮田篤も加わり、TURN LAND としての展開をスタート。施設が主体となり、アーティストとともに小茂根福祉園を地域にひらいていく活動を展開しています。

TURN ロゴ

TURN公式ウェブサイトはこちら